mitsutabi

2018/08/01 14:55


まだ五島の存在を知らない人に届けたい

2017年11月に長崎県・五島列島在住の写真家20数名が中心となってスタートした「毎日が絶景」PROJECT in 五島列島。「地元の人が日々目にしている風景こそ、かけがえのない絶景である」という考えかたのもと、島のくらしに根ざした五島の魅力を伝えるための活動を続けてきました。

2018年5月10日「五島の日」には、最初の活動としてフォトガイドブック「みつめる旅」を創刊しました。クラウドファンディングで制作資金を募り初版1000冊を発行、好評につき、現在の在庫は100冊を切りました。


プロジェクトの立ち上げから10か月、五島にお住いの方々や五島出身の方々をはじめ、五島と何らか関わりのある方々からたくさんの応援をいただいているこのプロジェクトですが、まだ五島の存在を知らない人にも、もっと広く発信していきたいと、このたびpaper版「みつめる旅」の内容の一部に加え、その他のオリジナルコンテンツをwebでも公開していくことにしました。

「人と人のつながり」が感じられる写真を

スマホで手軽に綺麗な写真が撮れる時代に、SNSで好きなだけ素敵な写真が見られる時代に、どんな写真を、どんな方法でみなさんにお届けすればいいのだろう? 地元の人にしか撮れない写真って、何だろう?

このプロジェクトが始動してから、ずっと考え続けてきたことです。

突き詰めて考え続けた結果、それは「人と人のつながりが写し出されていること」ではないかと思っています。毎朝の散歩で「おはよう」と声をかけたり、親戚の子どものようにずっと間近で成長を見守っていたり、そんなふうに写真を「撮る人」と「撮られる人」の間で育てあげられてきた関係が、1枚の写真にちゃんと写り込んでいる。だから、なんだかリラックスしていていい笑顔だし、五島のくらしの中で本当に流れているゆったりとした時間が、眺めているうちにじんわりと感じられます。

そういう瞬間は、どんな高性能なカメラを使っても、どんなに腕のいいカメラマンを呼んできても絶対に捉えられないもの。五島に暮らしている写真家にしか撮りえないひとコマです。そして、それは「心洗われるひとコマ」でもあるはずです。

五島の海や空は息を呑むほど美しいです。でも、ただ美しいだけじゃない、そこに「人と人のつながり」が感じられる"絶景"をpaper版でも、web版でもお届けしていきたいと考えています。

「1枚の写真」から始まる、心ゆさぶられる旅

名所をまわる観光旅行に飽きてしまった人、
ピカピカのリゾートにはもう惹かれない人、
旅を通じて「考える時間」を持ちたい人、
少し立ち止まって生きかたを見つめ直したい人、

paper版もweb版も、「みつめる旅」はそんな人にこそ見ていただきたいな、と思いながら制作しています。

いくら美しい風景でも毎日見ていると、だんだん特別な感じがなくなってしまうものです。でも、「みつめる旅」を目にして「なんかいい場所だなあ」と五島を訪れる人が一人でも増えれば、五島の人も「やっぱりいい場所だよね」とそのよさに改めて気づきます。五島と五島以外の地域で、そんな好循環が生まれたら、このプロジェクトにとって最高の結果です。

web版「みつめる旅」は不定期で更新していきます。どうぞ今後とも「毎日が絶景」PROJECT in 五島列島と、そのメディア「みつめる旅」をよろしくお願い申し上げます。「みつめる旅」がきかっけで、次の休暇には思いもよらない素敵な旅が始まりますように。